目次
100kmを歩くためのトレーニング方法まとめ
過酷な100kmウォークをゴールするための、トレーニング方法についてまとめてみました。(※専門家ではなく、個人の経験によるものです)
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100km歩くためにマスターしたい「3つのこと」
100km歩くためには
- 1日40km歩けるようになる
- 正しい歩き方を身に付ける
- 自分の歩行リズムを知る
の3つをマスターしましょう。
ポイント1 ”40kmまで歩けるようになる”
わたしは1日40kmまで歩けるようになったことで、100kmウォーキングをゴールすることができました。
初めて長距離ウォーキングをする方は、まずは8~10kmほど歩いてみましょう。
それに慣れてきたら、次は20km、次は30km……という風に、徐々に距離を伸ばしていきます。
コンスタントに40km歩けるようになったら、あなたは一人前の長距離ウォーカーです!
まずはゴールを決めよう!
長距離ウォークの練習では、まずコース決めから始めます。
「家から4km先の駅まで歩いてみる」
「国道を8km歩いてみる」
という風に、ゴールを設定して歩きましょう。
道はできるだけシンプルなコースがおすすめ。
道がわかりにくいと、いちいち立ち止まって地図を確認したり、道に迷う心配があります。
※ゴールは絶対に決めましょう!
長距離ウォーク初心者がやってしまいがちミス。それは
「とりあえず自分の限界まで歩いてみよう」
「この道をひたすらまっすぐ歩いてみよう」
という風に、「ゴールを決めないで歩く」こと。これは絶対にやめましょう。
長距離ウォーキングはつらいことばかりです。それでも歩き続けることができるのは「ゴール」という大きな目標があるから。
ゴールのない長距離ウォークなんて、ただの拷問です。
ポイント2.正しい歩き方を身に付ける
正しい歩き方を身につけることで、長距離を歩いても疲れにくくなります。そのためには、いくつか覚えておきたいことがあります。
・ポケットを空っぽにして歩く
長距離を歩くときは必ず「ポケットを空っぽにしましょう」。ポケットに財布やスマホが入っていると、わずかですが左右の歩幅がズレてしまいます。
この「わずかな歩幅のズレ」をナメてはいけません。歩幅がズレると片方の足に負担がかかり、痛みやコリを生み出します。
その痛みは、長時間歩くにつれてどんどん大きくなっていきます。ウェストポーチを使えば、財布やスマホ、行動食などをいつでも取り出せて便利です。
・同じペースで歩き続ける
長距離を安定して歩くコツは「歩くペースを最初から最後まで変えないこと」です。(マラソンや登山にも使えるテクニックです)
「上り坂だ!ここはゆっくり歩こう」
「疲れた。ゆっくり歩いて体力を回復させよう」
こんな風に歩くペースをいちいち変えると、 かえって心肺に負担がかかります。
「疲れている時も元気な時も、ひたすら同じペースで歩く」のが理想です。
同じペースで歩けるなら、スピードはいくらゆっくりでも構いません。わたしはあるレースで、ビリからスタートしました。それでも同じペースで歩き続けることで、最終的に120人中70位で完走できたのです。
・同じ曲を聴きながら歩く
常に同じペースで歩くためには、自分の歩行リズムを知ることが大事です。自分の歩行リズムを知りたいなら、音楽を聴きながら歩いてみましょう。聴く曲は一曲だけにして、エンドレスリピートします。
同じ曲を聴きながら歩いていると、不思議なことが起こります。
「あっ、曲のリズムよりも歩くペースが遅くなったな、疲れているな」
「4時間歩いても曲と同じペースで歩けるから、調子が良いな」
という風に、自分の歩行リズムを「体で覚える」ことができるのです。
長時間歩いても自分の歩行ペースが乱れなければこっちのもの。 心肺への負担が軽減されて、ぐっと疲れにくくなります。
・休憩は短く、こまめにとる
ウォーキング中は調子が良くて、休憩なしで歩きたくなる時があります。ですが、きちんと休まないと後に影響します。1~2時間に1回ぐらいのペースで休憩をとりましょう。
休憩時間は10~15分以内に済ませることをおすすめします。 長時間休んでしまうと筋肉がガチガチに固まってしまい、かえってパフォーマンスが落ちます。
筋トレで足腰を鍛えよう!
100kmウォークの練習には筋トレもおすすめです。
筋トレなら天候に左右されず、どこでもできるのがポイント!
筋トレに一番おすすめなのは、Nintendo Switchの「リングフィットアドベンチャー」です!
筋トレを文字通りゲーム感覚で行えるので、楽しく運動ができます。
リングフィットアドベンチャーをおすすめする一番の理由が、
正しいフォームで筋トレができる
ということ。
このゲームでは正しい姿勢で正しい動作をしないと、敵にダメージを与えられません。
そのため、効果的な筋トレ方法を身につけることができるのです。
おすすめ筋トレをご紹介!
ウォーキングに効果的な筋トレを、「リングフィットアドベンチャー」のムービーでご紹介します!
1.バンザイスクワット
100kmウォークに一番効果的な筋トレ。それがバンザイスクワットです。
バンザイスクワットは太もも・お尻の筋肉を鍛えることができます。
さらにバンザイしながらスクワットを行うことで、姿勢改善の効果も。
バンザイスクワットのやり方
姿勢
・両手を上にまっすぐ伸ばす
・足を大きく広げる
動作
・両手を上げたまま腰を落とす
・そのまま2~3秒キープする
・ゆっくり立ち上がる
これを1日16回、慣れてきたら32回やってみましょう。
実際にやるとわかりますがキツイです。足が生まれたての小鹿みたいにプルプルになってしまいます。
でも、100kmウォークに必要な筋肉はこれでバッチリ鍛えられます。
トレーニング内容に迷ったら、まずはバンザイスクワット!
2.プランク
プランクはうつぶせの状態で、お尻をくいっと持ち上げるトレーニング。
体幹を支えるインナーマッスルや、背中の筋肉を鍛えることができます。
プランクをやれば、背筋をまっすぐ伸ばしてサクサク歩く。そんな美しいフォームが身に付くはず!
プランクのやり方
姿勢
・両肘とつま先を地面につけて、うつぶせになる
動作
・お尻を上に突き上げて、2~3秒キープ
・お尻を下げる
これを1日16回、できたら32回やってみましょう。
これもキツイ!腹筋がバキバキに痛むし、息がぜぇぜぇと上がってしまうはず。
わたしはトレーニングに「バンザイスクワット」と「プランク」を取り入れたことで、タイムが30分縮まりました。
自分の歩行速度を知ろう
自分の歩行速度を知ることも、100kmウォークでは重要です。「100kmを何時間で歩けるか」が大まかに計算できるため、 レースの戦略が立てやすくなります。
わたしは自分の歩行速度がわかるので、あるレースで「歩行時間が24時間、休憩が1時間、細かなロスが1時間(26時間)」 とプランを立てて参加し、ほぼピッタリの時間でゴールできました。
自分の歩行速度を測る方法は3つあります。
1.「歩いた距離÷所要時間」で計算する
一番シンプルな方法です。自分が歩いた距離を地図で測り、 そこから歩行速度を割り出しましょう。
たとえば40kmの距離を10時間で歩いた場合、歩行速度は「40÷10=時速4km」です。計算には休憩時間も含めます。
2.ランニングアプリを使用する
ランニングアプリにはGPSが付いており、 歩行速度の「最高時速」から「平均時速」まで測定してくれます。
わたしが使用しているのは「adidas Running」というアプリ。 歩いた距離を地図上で表示してくれるため、達成感がありますよ。
adidas Running公式サイト:https://www.runtastic.com/ja/
※GPSをオンにしたままで歩くと、スマホのバッテリー消費が激しくなります。 使う際は、モバイルバッテリーは必須です。
3.スマートウォッチを使用する
GPSが内蔵されたスマートウォッチなら、腕時計一つで
- 歩行速度
- タイム
- 心拍数
などを測れて便利です。
スマホも持たずに身軽にウォーキングしたい人におすすめ。
わたしが使っているスマートウォッチは「Amazfit」というブランド。
このブランドのスマートウォッチは1万円台と安価ながら、GPS機能・心拍数測定など、基本的な機能をすべて搭載。
初めてのスマートウォッチにおすすめです。
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歩行速度はどれくらいあればいいの?
人の平均歩行速度は「時速4km」といわれています。100kmウォークでも「時速4km」を維持できれば、たいていのレースは制限時間内に歩けるはず。
もし、急激にペースダウンしたとしたら、それはバテてしまった証拠。「同じペースで歩く」という歩き方ができているか、もう一度確認してみてください。
長距離ウォークにはどんなトラブルがあるの?
長距離ウォーキングが初めての人は「どんなトラブルがあるんだろう……」と不安かもしれません。
ウォーキング中のトラブルは主に5つあります。
- 関節痛、足の痛み
- マメができた
- 胃のもたれ
- 心が折れた
- むくみ
これらのトラブルの原因と対処法は、下記の記事で詳しく説明しています。
事前にどんなトラブルが起きるか知っておくことで、長距離を歩く不安が減るはず。
ウォーカーの天敵・マメを予防しよう!
ウォーキングで一番のトラブルといえばマメです。一度マメができてしまうと、一歩あるくごとに激痛に見舞われます。
・マメができる仕組み
マメができる原因は「湿気」にあります。靴の中が湿ると、足がふやけます。そこに摩擦が加わって、水ぶくれ(マメ)ができるのです。
ウォーキング中は常に、靴の中が蒸れていないか?を意識するようにしましょう。
マメ予防のためにできる4つのこと
・良い靴下を履く
マメ予防に効果があるのがスポーツソックス。マラソンやトレイルランなど激しい運動を想定したスポーツソックスは、
- クッション性(疲れにくい)
- 通気性(ムレにくい)
- 保温性(マメができにくい)
などに優れています。
わたしがおすすめするのは「スマートウール」というブランドのソックス。高級な羊毛「メリノウール」を使用しており、長時間履いても足がムレません。
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・休憩時に靴下を脱ぐ
休憩時は靴下を脱いで、湿気を取り除きましょう。乾いたタオルで足を拭くのもおすすめです。
・「痛い」と思ったら、すぐにバンドエイドを貼る
マメができかけた時、「ちょっと痛いな、でもまだ歩けるな」 と感じることがあります。でも、その痛みを我慢してはダメ!すぐにマメができてしまいます。
少しでもこすれる痛みを感じたら、すぐに対応です。 靴を脱いで、痛む箇所にバンドエイドを貼りましょう。
・ワセリンや保護クリームを塗る
摩擦を減らす効果があるため、事前に足にワセリンを塗るのもおすすめ。
「Protect J1」はスポーツ用の保護クリームで、 足に塗ると防護膜がマメを防いでくれます。
また、履き慣れていない靴はマメができやすいです。レース前にしっかり履き慣らしましょう。
呼吸を改善して、パフォーマンスをアップさせよう!
疲れずに長距離を歩くには、深く、大きく呼吸をして、たくさんの酸素を肺に入れるのが大事です。
ブリーズライトを貼る
最近、マラソンランナーの間で「ブリーズライト」を愛用する人が増えているのは知っていますか?
ブリーズライトは鼻孔を拡張するテープ。「貼るだけで鼻の通気率が31%アップ」するといわれており、パフォーマンスアップ期待ができます。
ウォーキング中の栄養補給について
ウォーキング中は、お腹が減っていなくても、こまめに栄養補給するようにしてください。
ウォーキング中は胃が食べ物を受け付けなくなり、空腹を感じなくなります。しかし脳が空腹を感じなくても、実際は多くのエネルギーを消費していきます。
そのまま栄養補給をしないと、やがてエネルギーが切れ、体が動かなくなってしまいます。これを登山用語で「シャリバテ」と呼びます。(ハンガーノックともいいます)
・シャリバテを防ぐなら、行動食がおすすめ!
シャリバテを防ぐためには行動食がおすすめ。運動中でも食べやすく、少量でしっかりとエネルギーをとることができます。
おすすめの行動食まとめはこちら↓
・井村屋スポーツようかん
井村屋スポーツようかんは、スティックを押し込むだけで食べられるのが特徴。歩きながらサクッと食べられるので重宝しています。
ようかんには塩が入っており、汗をかいている時に食べるとおいしさ倍増!
・Enemoti (エネもち) クルミもち
Enemotiはスポーツ用のもち菓子。 「パラチノース」という吸収がゆるやかな砂糖を使用しており、 長時間歩くためのエネルギーを補給できます。
くるみと水飴で味付けされたおもちは、噛めば噛むほど甘くておいしい!ボリュームもあり、一本食べるだけで元気になれます。
あるウォーカーの方は、 「100kmウォーキングのために、歩きながらものを食べる練習をした」 と言っていました。それぐらい、歩きながらものを食べるのは難しいことを覚えておいてください。
100kmウォークにおすすめの飲み物は?
レース中の飲み物ですが、100kmウォーカーたちの間では 「コーラが鉄板でおすすめ」 といわれています。
常にエネルギーを消費する100kmウォークでは、 お茶や水では足りません。 糖分とカフェインが入ったコーラで、 エネルギーを維持しましょう。
水分補給は
- 汗をかいたら多めに飲む
- 汗をかいていない場合、そこそこ飲む
ぐらいが良いでしょう。
くれぐれも脱水症状には気をつけてください。
ポイント3.普段から歩こう
100km歩けるようになるためには、普段から2~4km歩いて体を慣らしましょう。わたしはレースが近くなると、いつも三つ前の駅で降りて、3kmほど歩いて帰っています。
歩く時は 「同じペースで歩くこと」 「自分の歩行リズムで歩くこと」 を意識してください。
トレーニングのピークは「レースの10日前」に持ってくるのが良いでしょう。(1日で40km歩くのがベスト) それより後にトレーニングすると、疲れや痛みが残る恐れがあります。
レース3日前からは休養期間。一切運動をしなくていいです。 万全の状態で大会に出られるようにしておきましょう。
カーボローディングをやってみる
大会に備えてカーボローディングをやってみるのもおすすめです。カーボローディングとは、エネルギーとなる炭水化物を大量摂取することで、 持久力を維持する方法。
やり方は簡単で「レースの3日前から、炭水化物を摂りまくる」だけ。ご飯・うどん・パスタを食べまくりましょう。
わたしはいつもカーボローディングで炭水化物を貯め込んでから、レースに参加しています。
おまけ~友達やカップルでの参加はあり?~
100kmウォークは過酷な競技です。友達や恋人と参加すれば心強いでしょう。ですが、もしあなたが「完走したい」のであれば、一人での参加をオススメします。
上で書いた通り、100kmウォーキングは「自分のペースで歩き続けること」が肝心です。歩くペースが相手と同じということはなかなかありません。必ず相手・または自分に負担がかかります。
……とはいったものの、友達・カップル・夫婦でレースに参加している人は結構見かけます。「仲間と一緒の方が、励みになるし頑張れる」という方もいます。そこはお好みでどうぞ。
パートナーと参加する場合、ケンカにならないためにも
- 相手が歩けなくなった時、一緒にリタイアするか?
- 休憩・トイレのタイミングはいつにするか?
などのルールを作っておくのがベストです。
ウォーキング関連の本を読もう
「歩く時はどんな姿勢がいいの?」「休憩中はどんなストレッチをすればいいの?」
知っているようで知らないことが多い長距離ウォーキング。そんな時はウォーキング関連の本を読んでみましょう。
歩き方が図解で解説されている本、辛いときも折れない心を作る本など、プロが書いた知識は100kmウォークにきっと役に立つはず!
以上が100kmのレースを完歩するためにできることです。
この記事がきっかけで、少しでも100kmウォーキングに興味を持ってくれる人が出てくれたら幸いです。 自分の限界の限界にチャレンジして、新しい自分を見つけてみませんか。
いよいよ長距離ウォークを始めるぞ!
実際に長距離ウォークを始めたあなたは、こちらの「長距離ウォーク・実践向け記事」をお読みください。
実践者向けの知識をまとめています。
著者のウォーキング歴
2017年 東海道500kmを歩いて横断
2018年 「霞ヶ浦一周ウルトラフリーウォーキング104km」……26時間でゴール
2019年 「富士山一周ウルトラウォーキング125km」……77km地点でリタイヤ
〃 「東京エクストリームウォーク100」……25時間45分でゴール
2020年「箱根古道と駅伝の道ウルトラウォーキング」……75km地点でリタイア
2021年「東京エクストリームウォーク100」……25時間15分でゴール
ご意見・ご質問を募集中!
わたしのツイッターでは、100kmウォークに関する情報を発信しています。100kmウォークに関する質問やご意見がありましたら、ツイッターまでご連絡ください! https://twitter.com/gunparade1001
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ご無沙汰してます。シューズは、アシックス ゲルカヤノ26 4E に収まり、以降こつこつと歩き溜めてます。今夏、40㎞まで歩けるようになりました。そこで9月から、自宅近辺の割とフラットなコースから、より起伏の多い市内向けのルートで40㎞歩く練習に切り換えています。繰り返し歩いてみて分かったのですが、自分の場合、歩き始めから33㎞ぐらいでスイッチが入るようです。この後、練習距離を5㎞ずつ伸ばしていくつもりです。ただ、伸ばしても60㎞までが限度かなと考えています。それにしても、60㎞まで伸ばしたとしても、本番(105㎞)の半分そこそこです。本当に完歩できるのだろうか、という不安が頭をもたげてきています。また、別大マラソン(2月実施予定だった)も、新型コロナのせいで中止が決定され、私がめざすラリーもどうなるか心配してます。いろいろモヤモヤですね~。 (^_^;)
ご無沙汰しています。良い靴が見つかったようで何よりです。40kmまで歩けるようになったら、100km歩ける可能性は十分あると思います!
なお、ブログのコメント欄で長期的なやりとりをするのも何ですので、以降は問い合わせページにあるメールまたはツイッターアカウントにご連絡をいただけますと幸いです。