北海道北東にある世界遺産、知床を目指そう!
今日の天気は晴れ。ホテルを出ると、バスに乗って川湯温泉駅へと戻ります。
昨日バスで一緒だった、三脚とカメラを持った天然パーマの男性もいました。
たぶん、次の目的地も同じでしょう。
次に向かうは、北海道北東にある世界遺産、知床。
午前10時36分。川湯温泉から電車で知床斜里へ。
乗車時間は約45分。ぼーっとしていれば着く時間です。
知床斜里駅からは、ウトロ温泉行きのバスに乗車。天然パーマの男性も、やはり同じバスに乗りました。
ウトロ温泉までは、バスで1時間ほど。
北東の端にある、ウトロバスターミナルへ到着。ここにもセイコーマートを発見。
すでに帯広、根室、川湯温泉と、3箇所のセイコーマートを利用しており、旅の間、ずっとセイコーマートのお世話になりました。
「知床自然センター」に行くと「ヒグマにエサをやらないで」という啓蒙ポスターがいたるところに貼ってあった。エサを与えると、人間の食べ物の味を覚えたヒグマが、人里に下りてきてしまうのだそうだ。
海岸では「オロンコ岩」という巨大な岩や「ゴジラ岩」など、町の名物を鑑賞。
オロンコ岩は知床のどこにいても目に入ってくる、町のシンボルのような岩だった。
オロンコ岩には階段が備え付けられて、岩の頂上まで上れるよう。軽い気持ちで階段を上ってみます。
段数は合計で207段もあり、頂上につく頃には汗だくになってしまうほどです。
頂上からの眺めは絶景で、知床に広がる山や海を一望。疲れても登る価値はあります。
午後2時半。オロンコ岩を下りると、観光フェリーに乗船。フェリーは北東の果てにある、知床岬が見える場所まで案内してくれるとのこと。
フェリーが出発すると、救命胴衣を着て外の船尾席に着席。涼しい海風に当たっていると、とても気持ちが良かったです。
フェリーが向かう先には多くの滝や洞穴があって、見ていてワクワクするものばかり。
細かい水しぶきが舞う滝の下を通過したり、大きな洞穴を見たり、骸骨みたいな形をした洞穴があったり、
波に侵食されたのか、変わった形にえぐれた岩を見たり。
ある海岸の前を通過した時、ヒグマの子どもがテクテク歩いているところを発見。
フェリーはすぐに海岸へ寄り、遠くからヒグマをじっくりと観察させてくれました。
ひぐまは下を向いて、何かを探すようにして歩いています。
距離が離れているからか、ヒグマの子どもはこちらに気づかないまま姿を消しました。
知床の最先端にある「知床岬」の姿が見えたところで、フェリーはUターン。
船を下りると、「しれとこ荘」という宿へ。歩いていくのには少し遠いので、宿に電話して送迎してもらいました。
部屋で休憩した後、これからの予定を立てることにします。
いくつかある観光パンフレットを吟味した結果、今夜は「知床の夜の動物を見るナイトウォッチング」
というツアー参加してみることに。
さっそく電話してみると、午後8時にホテルまで迎えに来てくれることになりました。
また、明日は「知床五湖ツアー」というものに参加することにし、そちらの予約も完了。
午後8時。ガイドが車でホテルまで迎えに来てくれた。メガネをかけた、年輩だけどハツラツとした女性でした。
この人も祖父江さんと同じで、他の土地から北海道に移住してきた人とのこと。
車は別のホテルに向かい、30代ぐらいの夫婦も同乗すると、ナイトツアーが始まった。
ガイドさんから懐中電灯を受け取ると、窓の外に広がる夜の森を照らしながら、動物たちを探した。
ドライブを始めてすぐ、ガイドさんが牝の鹿を発見。
ライトの光を向けられても、鹿は悠然と草を食べており、しばらくして鹿は茂みの奥へと消えていきました。
突然ガイドさんが叫び声を上げて急ブレーキをかけたので、何事かと正面を見ると、
目の前に巨大なヒグマを発見。ヒグマはゆったりと道路を横断していきます。
一瞬のことなので下半身しか見られなかったけれど、そのヒグマは車ほどのサイズでした。
もしも生身でこんなやつと遭遇したらと思うと、身震いしてしまいます。
この知床という土地は、人間の世界に動物たちが住んでいるというより、動物たちの世界に人間が住んでいるのだなと思った瞬間でした。
車は知床の奥へ。
森に囲まれた人気のない道を走ると、『ホテル地の涯(はて)』という名前のホテルに到着。
地の果てにあるのに内装にはシャンデリアなどが使われていて、
どことなく小洒落た雰囲気。
「地の果て」と「小洒落たホテル」という、そのアンバランスさが面白いホテルでした。
ここで車はUターン。帰り道の途中、キタキツネを発見。
キタキツネは人間なれしているのか、少しも逃げ出す気配がありません。
キツネは道路の白線にそって歩きながら、地面に落ちているなにかを食べていました。
ガイドさんによると、車が通った後はキツネが姿を表しやすいとのこと。
理由は、エサである虫が車のライトに引き寄せられたり、車にぶつかって死んだりするからです。
キツネって頭が良いんだな。
「キタキツネのオスは、巣離れをすると二度と巣には戻りませんが、
メスはつがいのオスが見つからないと、巣に出戻りすることがあるそうですよ」と、ガイドさん。
「そうやって出戻りしたメスは、母親の子育てを手伝ったりするそうです」
「出戻りだなんて、なんだか人間の女性みたいですね」と、同乗した夫婦の奥さんが言った。
2匹目のキタキツネに遭遇。そのキツネは警戒心が強いのか、すぐに逃げてしまいました。
70分のドライブが終了し、ガイドさんにホテルまで送ってもらった。
鹿2頭、ヒグマ1頭、キタキツネ2匹と、色々な動物が見られて満足です。
かなり運が良い時は、他にもフクロウやムササビも見られるとのこと。
お風呂に入ると、明日の知床五湖探索ツアーに備えて早めに就寝。
この記事へのコメントはありません。